不動産売却時の税金(6) | 千葉市で不動産売却の仲介業に営む専門家がプロの視点でコラム記事を執筆

【マイホームを売却して譲渡損失が出た場合】

前回までは、マイホーム（土地や建物、マンションなど）を売却して譲渡所得（利益）が出た場合の税金のシステムをご紹介して参りましたが、今回は、損失が出た場合の特例のご紹介を致します。

マイホーム（土地や建物、マンションなど）を売却した年の１月１日現在で、所有期間が５年を超えている場合には、以下の（１）又は（２）の特例により、その譲渡損失の金額をその年の他の所得と損益通算することができます。

「損益通算とは」

各種所得金額（不動産所得、事業所得、譲渡所得、山林所得）の計算上生じた損失のうち一定のものについてのみ、一定の順序に従って、総所得金額や退職所得金額または山林所得金額を計算する際に各種所得の金額から控除することです。

（注１）利子所得および退職所得は、所得金額の計算上損失が生　　　　　じることはありません。

（注２）配当所得、給与所得、一時所得や雑所得の金額の計算上損失が生じることはありますが、その損失の金額はほかの各種所得から控除することはできません。

（注３）生活に通常必要でない資産に係る所得の金額の計算上生じた損失は、競走馬の譲渡に係るもので一定の場合を除き、ほかの各種所得の金額と損益通算することはできません。

なお、生活に通常必要でない資産とは、次のような資産となります。

①競走馬やその他斜行的行為の手段となる動産

②主として、趣味や娯楽、保養または鑑賞の目的で所有する不動産。

③主として、趣味や娯楽、保証または鑑賞の目的で所有する不動産以外の資産（ゴルフ会員権など）

④生活の用に供する動産で、１個または１組の価額が３０万円を超える貴金属や書画や骨董など。

（次回に続く）