失敗しない不動産売却（６） | 千葉市で不動産売却の仲介業に営む専門家がプロの視点でコラム記事を執筆

【お客様がいます！は本当か？】

〝この地域で土地をさがしているお客様がいます”

〝あなたがお住まいのマンション、高値で買いたい方がいます”

不動産の売却を考え始めたときに、そのようなチラシ、広告を見たら気になるのはごもっともです。この広告はほとんどが嘘なので、それなりに要注意です。

不動産業者の売り上げとしてのメインは、売買や賃貸契約における仲介手数料です。また、囲い込みをするのも、その手数料の両手仲介を狙っているので、売却の依頼を受ける（媒介契約）のに躍起となります。なんとか売主様との面会をするきっかけを作ろうとみんなが必死なのです。一度でもきっかけがあれば、「無料なので、査定だけでもしましょう」とたたみかけ、なんとか媒介契約につなげようとします。

もちろんそのような業者に依頼しても問題ないのかもしれませんが、嘘の広告をして売主様に会おうとする業者は、あまり売主様のために活動する業者（担当者）ではない可能性が高いです。

広告に踊らされず、落ち着いて冷静に物事を進めていくことをお勧めします。「実は、この物件にぴったりのお客様がいるんですよ。」と言ってくる担当者には、このように返しましょう。「では、来週その方を先に連れてきてください。具体的な交渉をしましょう。」と。まず連れてこれないと思います。

査定というのは、その不動産の売却に先立って、その物件の状態や条件、近隣の類似物件の情報などをもとに、「どれくらいで売れそうか」という価格の目安の算出することです。調子にいいことばかり言う担当は信用せず、いつくつかの業者で算出結果、考察を提出してもらい、信用できそうな不動産業者に依頼するように進めるのがよいかと思います。

（つづく）