失敗しない不動産売却（２） | 千葉市で不動産売却の仲介業に営む専門家がプロの視点でコラム記事を執筆

【両手仲介とは】

不動産売却（取引）において、不動産会社の売り上げ（利益）はその売買取引の仲介手数料となります。売りたい方と買いたい方の間をとりもって得る手数料のことです。

不動産の売却依頼を受けた不動産会社（担当者）が、仮にその物件が３０００万円で売却できたとした場合、売主様から３０００万円の３％＋６万円＝９６万円（税別）の仲介手数料を受け取ることができます。また、この不動産業者（担当者）がその売却相手（買主）も自社で探しことができておれば、売主だけではなく買主からも同様の仲介手数料（税前９６万円）も受け取る可能となります。

同じ不動産会社（担当者）が、片方で売主とつながり、もう片方で買主さんともつながっている。これを「両手仲介」と言います。これに対し、売主さんとだけつながり、買主さん別の不動産業者が探して（仲介）きて取引が成立している場合は、「片手仲介」と言います。

売主様から不動産の売却依頼を受け、自分で買主を探してくるこの「両手仲介」は一見何も問題はないように見えます。むしろ１つの不動産会社（担当者）が窓口になる方が取引がスムーズで、売主様にとって好都合のように見えます。

しかしながら、ここに大きな問題があるケースがあります。売主様は、「できるだけ高く売りたい」、逆に買主様は「できるだけ安く買いたい」と考えるのはごく自然なことですが、この利益相反する二者を同時に抱える両手仲介にはそもそもその無理が生じやすいということです。

（つづく）