失敗しない不動産売却（８） | 千葉市で不動産売却の仲介業に営む専門家がプロの視点でコラム記事を執筆

【仲介手数料無料とは】

仲介手数料を無料にしたり割引する、というのは特段違法行為にはあたりません。不動産業者がそうまでして媒介契約を取りたい理由としては、少しくらい値引きをしても媒介契約さえできればあとはそれを囲い込み、両手仲介ができれば十分に元が取れるからです。

また、仲介手数料無料と言いながら、多額の事務手数料を後から請求されることも考えられますので注意が必要です。

結論を申しますと、仲介手数料は売主側からも含め値引きはあまりお勧め致しません。

多くの営業担当者は、売主様の利益を考えて自分に託された物件をできる限り高く売れるよう努力します。売主から値引き要求をした場合、このような営業マンのやる気を削ぎかねません。頑張っている営業マンほど虚しく感じることでしょう。

仲介手数料の値引きを獲得した売主様は、その場は得をした気分になるかもしれませんが、担当営業マンのやる気が薄れてしまったら本末転倒です。その結果、何カ月も物件が売れ残ってしまったら、物件価格を下げざるを得なくなり、結果的に自分の利益を下げることになる可能性が大きくなるからです。

正当な取引条件を交わし、売主側も正当な主張をできるようにしましょう。媒介契約をし物件を依頼した後は基本的に営業担当者に任せっきりになります。その後の担当者の囲い込みを防ぐのに有効的なのが、レインズへの「登録証明書」を担当者に提出させて下さい。

レインズに登録しますと広く物件情報が出回るため、買い手が見つかる可能性も大きく広がります。レインズに登録しても、担当者による囲い込みを１００％防げるわけではございませんが、その証明書を求めるだけでも担当者の気持ちは少なからず引き締まるものです。

（つづく）