失敗しない不動産売却（１１） | 千葉市で不動産売却の仲介業に営む専門家がプロの視点でコラム記事を執筆

【物件状況等報告書】

前回は土地売却時の境界確定測量の重要性をお話ししました。これは、中古戸建て売却時も同様です。

中古戸建てやマンションの場合は、「エアコンがないなら少し価格を下げて」などの要望が出たりするケースがあります。そのような設備においては、担当者が詳細な「設備表」を作成しており、その設備の新旧や程度において販売価格の相談材料とします。

設備表の他に、雨漏りやリフォームの履歴、腐敗箇所、シロアリ被害の有無や火災などの事故、事件の有無まで細かく告知する「物件状況報告書」を契約書類の一部として作成します。

この物件状況報告書と設備表は、価格交渉や瑕疵担保責任にも関わる重要なものですので売買条件の交渉前に内容を把握しておくことをお勧めいたします。

物件状況報告書（告知書）を買主が確認した上で購入した場合は、報告書で告知済の内容に関しては、売主の瑕疵担保（保証）責任は免除されることになります。

【契約成立】

いよいよ価格交渉になりましたら、自分の中で、売買価格の最低価格ラインを決めておきましょう。売主様も買主様も納得して契約が成立するとその価格が成約価格となります。

売買契約の締結日と決済日（物件の引き渡し日）も重要な契約条件となります。

通常は、話はまとまりますと売買契約を１周間から１０日以内に実施します。買手の心変わりを避けるためにもあまり先延ばししない方が賢明です。決先日（引き渡し日）に関しては、測量や売主の引っ越し段取りの期間、買主ローン手続き時間などをすり合わせて、１〜３ヶ月後に設定するのが一般的です。

もちろん、このあたりの日程条件も契約書に記載されます。

（つづく）