失敗しない不動産売却（１3） | 千葉市で不動産売却の仲介業に営む専門家がプロの視点でコラム記事を執筆

【契約から引渡までの必要書類と手続き②】

★土地、戸建ての面積において

土地や戸建てを売却する時は、その土地の境界確定測量が必要になることが多いです。これも契約条件の一つになりますが、隣地や道路との境界が明確でないと、買主は将来的にトラブルになるリスクを心配します。

また、境界確認、測量の結果、公募面積と実測に差異が発生する場合があります。その場合、測量後の面積の差異に応じて代金の清算をするのか、しないのか、このあたりも事前に決めて契約書面に反映する必要があります。

この確定測量は、時間と費用を要するため、実施するタイミングを不動産業者の担当者と早めに相談することをお勧めします。

★契約不適合責任において

売却後に、隠れた瑕疵（不具合）が見つかった場合、売主が責任を負う期間を確認します。

中古住宅の場合は、「物件状況等報告書（告知書）」や「設備表」を作成し、空調、水廻り、給湯などの設備の不具合について修理義務の期間などを定めます。

物件や設備の状態を正確に記載し、告知しておくことで損害賠償責任のリスクを軽減することができます。

土地に関しては、地中障害物が発見されるとその撤去費用が発生します。その責任を担保するための期間を確認する必要があります。

★決済日に向けての準備

売買契約後、物件を引き渡す決済日まで、住宅ローンが残っている場合は速やかに決済日を金融機関に伝え、抵当権抹消の準備をする必要があります。

決済日には売買代金でローンを一括返済することになりますが、足りない場合は不足分のお金も用意しておく必要があります。

また、既存の建物を解体する条件になっている場合は、その解体撤去も決済日までに完了する必要があります。

住み替え（中古住宅の売却）の場合は、引越、清掃する以外に、電気関係や給湯などの設備が正常に作動するか？などを確認します。

引越後にトラブルが発生すると時間に余裕がなくなりますので、決済日に合わせゆとりのあるスケジュールを立てましょう。

（つづく）